盗聴法<組対法>に反対する市民連絡会 > 【なぜ共謀罪に反対するのか】
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【資料 報道から】(共謀罪関連の報道リンク集)
   
   
 
荻野富士夫さん(小樽商科大学教授) 講演 「治安維持法と共謀罪」(2006年1月26日)
   
 
足立昌勝さん(関東学院大学教授) 講演 「共謀罪の危険な法律的構造」(2005年7月1日)
 
小倉利丸さん(富山大学教員) 講演 「監視社会化と共謀罪」(2005年7月1日)
 
渡辺 治さん(一橋大学教授) 講演 「現代警察の戦略と共謀罪」」(2005年7月1日)




共謀罪の新設に反対する請願署名運動展開中

10月17日現在、提出した署名の総数 362,226筆

4月11日 第1回提出 102,142筆
4月26日 第2回提出  61,000筆
6月9日 第3回提出 110,187筆
10月17日 第4回署名提出 88,897筆


 

なぜ共謀罪に反対するのか

話し合うことが罪になる

共謀罪は、犯罪を実行に移さなくてもそれをしようと話し合っただけで処罰するというものです。
日本の刑法は近代刑法に則して、犯罪が実行され、被害が生じてはじめてその行為を処罰の対象とすることを原則としてきました。共謀罪は、その原則を覆すものです。
話し合うことの内容を処罰するということは、人々の考え方や心の中を監視して処罰するということ、政府に不都合な考え方は許さないということです。私たちは自由に考えたり、集まって話し合ったり表現したりすることが難しくなるでしょう。民主主義の基盤が崩されてしまいます。

冗談も言えない共謀罪

「あいつ許せない、ぶん殴ってやる」、「そうだ、そうだ」などと話し合い、相づちを打つということは珍しくありません。けれど思うこと、話すこと、実行することはそれぞれ別のことです。たとえ犯罪を思い立ったとしても実行することは少ないのです。
しかし共謀罪では、話し合った内容が法律で4年以上の刑が科せられる犯罪であれば、実行に移さなくとも、2年から5年以下の刑で処罰されます。日本で4年以上の刑が科せられる法律違反は、619種類にものぼります。その対象範囲は、殺人罪から傷害罪、消費税法から相続税法、道交法から水道法まで実に広範です。市民生活のすみずみまでかかわる法律の違反が共謀罪の対象になっています。これではうっかり冗談も言えません。

共謀罪は「国際的要請」というウソ

もともと政府は、「日本には、共謀罪を作らなければならない社会状況は無い」と言っていました。それが「国連・越境組織犯罪防止条約」の批准のために必要だとして共謀罪の新設に固執しだしたのです。この条約は「マフィア対策」を目的としたもので、対象を物や金を目的とした組織的犯罪集団に限定しています。政府の言うテロの取り締まりはまったく含まれません。
政府は、条約が求める共謀罪を作らなければ条約を批准できず、国際社会への責務を果たせない、と言っていましたが、日弁連と民主党の調査でそれが全くのウソだったことが明らかになりました。アメリカをはじめ、条約を批准した国々で、政府が主張するような共謀罪をつくった国はなく、共謀罪の新設は条約批准の必要条件ではなかったのです。

進む監視・密告社会

共謀罪は、「犯罪の国際化及び組織化に対処するための刑法等の一部を改正するための法律案」の中の「組織的な犯罪の共謀の処罰」として提案されました。この「法律案」の中には「コンピュータ監視法案」と呼ばれている法案も入っています。
犯罪の実体がないのに共謀を立証するには、電話やインターネットなど通信の盗聴が重要な手段となり、警察の監視が市民生活の隅々にまで及ぶでしょう。
法案では、話し合った仲間の一人が密告すれば、その人には刑を減免するとなっています。当局がつぶしたい団体にスパイを送り込んで扇動し、「共謀罪」をでっち上げることも簡単です。警察権限が拡大し、市民の相互監視、相互不信も進んで住みにくい社会になっていくでしょう。

戦争国家に必要な治安法

共謀罪新設法案は2003年に提出されて以来、野党や幅広い市民の強い反対で、2006年末までに、2度の廃案、7回の継続審議を経てきました。それでも政府・法務省はこれを修正して何としても成立させようとしています。しかし、話し合う内容を処罰する以上、どんなに修正しても憲法の保障する内心の自由や言論・表現・結社の自由の侵害を防ぐことはできません。
安倍内閣は改憲を公言し、自衛隊を世界のどこへでも派兵すると表明、福祉を切り捨てて戦争への道を突き進んでいます。共謀罪は戦争国家に必要な治安法なのです。
私たちは、話し合うことを処罰する共謀罪の制定を絶対に許しません。

 

 
 

 

条約は必ずしも共謀罪の新設を求めてはいない

政府の本音を探る

■日本政府の主張

日本政府は、共謀罪を新設する理由は〈国連越境組織犯罪防止条約〉がこれを求めているためだ、と言ってきました。
政府の主張は、条約が求める共謀罪は、最高刑が4年以上(日本では600種類以上)の犯罪に適用、犯罪の越境性を要件とすることは認められない。これに則した国内法を作らなければ条約を批准できず、国際社会への責務を果たせない、と言うものでした。ならば批准した国々はどうしているのかとの質問に、政府は「調査はしていますが、国によっては言語も違いますし、法体系も違いますから時間がかかります」(06.5.17第164国会法務委員会)などと言ってなかなか答えようとしませんでした。それが日弁連と民主党の調査で明らかになりました。

■世界各国の共謀罪条項への対応

1.率先して治安の強化を叫びこの条約を推進してきたアメリカが、条約の批准にあたって共謀罪条項を留保していました。アメリカでは、アラスカ、バーモント、オハイオなどの州が、14種類から21種類の犯罪にしか共謀罪を定めておらず、これらの州が条約に基づいてより広い共謀罪をつくらずにすますために、共謀罪条項を留保して条約を批准していたのです。政府はこれを2005年10月12日に知っていました。ところが同年10月21日の 衆議院法務委員会で、アメリカの批准状況についての民主党の平岡秀夫議員の質問に対し、米国が留保したことに全く言及せず、その後1年余りこれを隠し続けていました。
2.条約の批准にあたってセンストクリストファー・ネービスのように越境性を要件として共謀罪を制定している国もありました。同国は留保もせずに条約を批准しています。
3.共謀罪を新設したことが確認されているのはノルウェーのみです。
4.組織犯罪集団が関与する重大犯罪のすべてについて共謀罪の対象としていないことを認めている国が、5カ国(ブラジル・モロッコ・エルサルバドル・アンゴラ・メキシコ)あることがわかっています。

■政府の説明はこんなにもおかしい

1.条約の批准は主権国家の一方的な意志表明です。批准あたって国連による審査は無く、共謀罪を新設しなくても批准に支障はありません。
2.国内法の整備は、条約の意味と精神に主眼をおくべきものです。もともと「共謀罪は国内法の原則と両立しない」と主張していた日本政府の提案により、条約には「国内法の基本原則に従って必要な措置をとる」との文言が加わっています。
3.〈子どもの権利条約〉や〈拷問等禁止条約〉などの人権に関する国際条約については、日本は批准をしても国内法整備を必ずしも行っていません。
4.条約は「マフィア対策」を目的としたもので、組織的犯罪集団を、物や金を目的とした犯罪集団に限定しており、共謀罪をつくるとしてもこの限定があるべきですが、法案にはこの限定がありません。さらに政府は、共謀罪新設の目的を「テロ対策」だと称して立法に共感を得ようとしています。しかしテロ対策だとすると、非物質的な利益である宗教、政治、人権、環境などを問題とする団体等、どんな団体も共謀罪の対象とされる恐れがあります。

■共謀罪は市民監視・管理の治安法

国内法の整備にあたって、条約は「国内法の基本原則に従って必要な措置」をとれば良いと定めており、上記で見るように、共謀罪を作らなくても国際的に何ら問題はないことがわかります。それだけではなく、日本にはすでに「凶器準備集合罪」や「組織犯罪処罰法」「暴力団対策法」などの法律があり、日弁連も組織犯罪集団が関与する重大犯罪について、未然に防止する法制度はすでに確立している、と表明しています。
にもかかわらず共謀罪の新設に固執する政府の真の意図が、ここに見えてきたと言えます。しかも、条約では「団体」の規定を3人以上としていますが共謀罪では2人以上としています。これは電話の盗聴捜査を拡大することにつながります。私たちが知らない間に盗聴されているということにもなるでしょう。共謀罪新設の根拠は何も無いのですから、基本的人権を保障する憲法に違反している共謀罪は当然廃案にするべきです。
〈国連越境組織犯罪防止条約〉も、国際NGOの参加も民主的な討論もなく拙速な審議でつくられ、これまで国際的に確立してきた民主主義的な法制度や各種人権の保障に反する内容を持っています。各国代表の発言はそれぞれの国の国益の観点からなされ、人権サイドの発言は少なかったと聞きます。私たちはこの条約の批准にも一貫して反対しています。

 

 


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  荻野富士夫さん(小樽商科大学教授) 講演 「治安維持法と共謀罪」(2006年1月26日)
  足立昌勝さん(関東学院大学教授) 講演 「共謀罪の危険な法律的構造」(2005年7月1日)
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